ゴルフ セオリー&メソッド
エッセイ~ ゴルフを嗜む~
ゴルフコースの様々な状況に適応するセオリー&メソッドのポイント解説
ダウンヒルからのショットで、ボールの頭(上部)を打ってしまうのは何故でしょうか?
左足側が低い傾斜地ですから、見た目はいつも通りに見えても、ボールの位置は通常よりも低い位置にあります。しかるべき準備が必要です。
ボールの位置の低さは、その位置を右寄りにすることによって、ある程度は是正できますが、それ以上に、軸足を安定させるタイミングが、打ち損じを減らす重要なポイントになります。
通常のショットの場合も、軸足を速やかに安定させることによって、クラブヘッドの加速性が向上し、理想的な軌道を通過するようになりますが、左足側が低い傾斜地では、通常のショット以上に、速やかに軸足を安定させないことには、重力の影響を受けて、傾斜の低い側にバランスを崩します。ウエートシフトとクラブラブヘッドの質量移動の方向が、インパクトゾーンで同一方向に重なるため、軸足を安定させるタイミングが遅れると、瞬時に姿勢を保つ反射機能(筋紡錘)が作用するためです。
もう一つのポイントは、フィニッシュの位置です。通常よりも低くすることによって、すくい打ちを防ぎ、傾斜地に相応しい打撃角度でショットするためです。但し、ウェートシフトを先行させてアームローテーションをスムースに行ってこそです。ただ単に、両手の位置が低いだけのフィニッシュでは意味がありません。
弾道イメージは、低弾道のフェード傾向です。傾斜の程度にもよりますが、ボールの位置を右寄りにするこによって、ボール弾道は低弾道になり、尚且つ、インパクトの瞬間のフェース角度も右向き傾向になるからです。平坦な場合の通常の弾道イメージとは明らかに異なります。
状況に合った弾道イメージの設定とクラブ選択は合致していますか?どんな状況からでも弾道イメージが設定できて、その弾道に限りなく近いショットが打てるのがプロゴルファーです。皆さんも、少しずつ弾道が想像できるようになり、徐々に結果が伴うと楽しいですね。
中間地点であれ、グリーンの周囲であれ、バンカーであれ、コースの至る所で傾斜地に直面します。傾斜地からのショットの準備内容を体系的に整理しておけば、状況に応じたショットが打てるようになり、想定と結果が一致し始めます。
ゴルフは、「技術」と「心」をコースに調和させて、理想(想定)と現実(結果)の一致を楽しむゲームです。時には、ゴルフの神様は”ご褒美”をくださいます。私は、ここぞというゴルフで、ハーフ「32」が記録できました。ホールインワンのご褒美付きです。この次は、72歳までにエージシュートのご褒美をいただきたい思っています。ちょっと欲張りでしょうかね?(笑)
~執筆者:治武 隆~
つま先下がりのサイドヒルは、ボールが足場よりも低いところにあるため難しく、上手く打とうと思うほど力んで上体が起き上がり、ミスショットになりがちです。下半身を動かさないで打てる訳ないのに、下半身を動かさないようにとか、良くない情報に翻弄されれば尚更です。つま先下がりは確かに難しい状況です。
一方、つま先上がりのサイドヒルからのショットは、ややもすると、つま先下がりよりも易しいと思われがちです。なのにボールの手前の芝を削る場面をよく見ます。ミスの原因はどこにあるのでしょうか?
一つに絞ることはできませんが、原因は往々にして、スタンスの幅にあります。クラブの長さ(グリップを持つところ)や体重配分の変更などは基本通り出来ているのですが、打つ前の安定感を優先してしまい、スタンスの幅を過度に広くしているのです。つま先下がりは、低いところにあるボールの位置に応じて通常よりもスタンス幅を広くしますが、つま先上がりは通常通りか、状況によってはやや狭くします。スタンス幅が広いと、ウェートシフト(体重移動)とヒップターン(腰の回転)が滞り、軸足を安定させるタイミングが遅れがちになります。
その結果、姿勢を安定させようとする反射機能(筋紡錘)が瞬時に作用し、理想的なダイナミックバランス(技能運動の動的な安定)が整わなくなります。言い換えれば、反射機能の作用が少ないスイングでショットするためには、セットアップ時のスタンス幅などの準備が正確かどうかに由る訳です。たとえ芯でボールを捉えたとしても、準備が疎かではエラー相殺がいくつか含まれるため、弾道特性通りのショットはなりにくく、ボールはターゲットエリアに飛んでくれないでしょう。
また、つま先上がりのサイドヒルは、スイングすれば踵側にバランスが崩れやすいので、セットアップの体重配分をつま先寄りに多くします。その結果、上半身とボールの位置の間隔が狭くなり、前傾角度が浅く(大きく)なり、骨盤が起きて直立の姿勢に近くなるのです。そのため、下半身の動きと上半身の動きとの時間差が通常よりも少なくなり、軸足を安定させるべき時期が遅れるので、瞬時に右肩がボールに接近して、ボールの手前を打つことになります。スタンス幅が広過ぎては尚更です。イメージできますか。ちょっと難しいですかね。
要するに、つま先上がりのサイドヒルからのショットは、スタンスの幅を広くするのではなく、通常通り、ないしはやや狭めにすべし!なのです。
このように、良いショットを得るのためには、必須の準備があるのです。その体得を会得のレベルに上達できれば、傾斜地からのショットはワクワクするほど楽しくなりますね。
ガゼン挑戦意欲がわいてきます。あとは力まないで通常のスイングをするだけです・・・
~執筆者:治武 隆~
ふとした会話の流れから、受講生の方が『当て上手』とおっしゃいました。基本の追求よりも、ボールを凝視して、なんとか上手く打とうとする打ち方です。なるほどです。
バンカーショットの基本技術は、スクエアシステムからのエクスプロージョン(爆発)ショットです。そうです、スクエアシステムから、サンドウェッジの底の出っ張り(バンス)を活かして、クラブヘッドをボールのやや手前からボールの下に滑らせて、砂を巻き上げながら打ち出すのです。ボールは直接ヒットしません。
ボールを直接ヒットしませんから、推進力よりも上昇力が勝って、スクエアシステムでもボールは、通常のショットよりも高く舞い上がります。クラブヘッドが先に振り抜かれてから、ボールが後から飛び出すようになりますが、皆さんイメージできますか?
ボールを直接打たずにショットするためには、ボールの位置を通常よりも左寄りにして、足の位置を決めます。この段階でエクスプロージョンの準備ができているのですが、『ボールの手前5センチのところを狙って打つ!』と言われると、もっと手前を打ってしまいます。通常のスイングができなくなってミスになるのです。体験済みですよね。
また、不安定な足場を安定させるために、砂地に足をやや埋めますが、その際、ボールの位置は通常よりもやや高くなるため、ボールの手前にクラブヘッドが接地してしかるべきです。つまり、既にエクスプロージョンショットの準備状況になっている訳です。
したがって、その分を是正するために短かめにグリップし、スタンス幅も自分なりに広くします。慣れるまでは不安ですが、仕方ありません。練習あるのみです。
『高く上がってピタッと止まるバンカーショットを打つにはどうしたらよいのですか?』よくある質問です。これは一言では答えられません。相当丁寧な説明が必要です。
実際に打つところを拝見しましたが、スイングが安定していませんでした。オープンスタンス&フェースで、スタンスの方向にインサイドインで振り抜くには、ちょっと理想が高すぎます。
しかも、オープンスタンスのボールの位置がよくわからないので、ボールが極端に右寄りにあり、クラブフェースもオープンにしたつもりが、違和感を感じてスクエアに戻してしまう。尚且つ、ボールを凝視して頭が動かないように力んでショットする、所謂、当て上手打ちですから、ボールの位置を通常よりも左寄りにしてエクスプロージョンショットしようとしても、無意識にクラブフェースをボールに直接当てようとします。
バンカーショットも基本はスクエアです。バンカーショットが楽しくなるように、根気強く実践練習しましょう。『増やしたいのは笑顔です!』
~執筆者:治武 隆~
ピッチングはとても魅力的なアプローチ技術です。パーオンができなくても狙ったところにボールをコントロールして2打でホールアウトできれば、スコアは安定します。しかし、スコアに直結するショットだけに、逆にミスをするとスコアが大きく乱れることも、皆さん経験済みですよね。
一般的にピッチングは、ボールを高く打ちあげてピタッと止める技術だと思われています。そのためには、ヘッド速度・打撃角度・スピン量などの必要な条件を整えなければなりません。つまり、高等な応用技術です。
プロゴルファーは、グリーン周囲からでも、究極の応用技術とも言うべきロブショットが打てます。そこから2打でホールアウトすることが求められるからです。しかし、スコアを無難に安定させるには、2打でホールアウトできる可能性を残しつつ、悪くても3打でホールアウトできる、ピッチングのレベルアップが先決ですね。
さて、このピッチングですが、キャリーとランの関係の正確性が前提のアプローチ技術です。先ずは、想定したキャリーの落下地点にボールをコントロールする、コントロールスイングの実力が必要になります。
ところが、高い弾道のイメージが災いしてすくい打ちをしたり、フェース面を変えないように打たせようとする誤った情報が、コントロールスイングの上達を遅らせています。
そもそも使用するクラブは、ロフト角度の多いウェッジなどのクラブですから、すくい打ちすればするほど、打撃角度は乱れて、キャリーとランは一向に安定しません。また、フェース面を変えないようにと言いつつも、実際はフォロースルーでフェース面が空を向くような、誤った情報が基本であるかのように、雑誌などで紹介されているのも事実です。
コントロールスイングとショットが安定し始めたら、インパクト後はボール弾道をしっかり見るようにしましょう。その後のラウンドで類似場面に出くわした時に、ボール弾道をイメージするためです。ボールがあった地面をじっと見ていても、右肩の動きが悪くなるだけです。
ゴルフは、理想(本人の想定イメージ)と結果(ショット)の一致を楽しむゲームです。思い通りの結果が得られない実力段階でも、想定イメージを大事にして結果と向き合って努力する、そんな過程が実に楽しい(苦しい?)のですね。特に傾斜が絡むアプローチは尚更ですね。
プロゴルファーは、50ヤード以内なら、傾斜やボールがどのような状況にあっても、ことごとく1パット圏内にボールを止めます。そのあとのパットが1打か2打かで、結果が大きく違ってしまいますから、ショートパットの実力も抜群です。『皆さんいかがですか?ピッチングをレベルアップさせて、自分の限界を超えましょうね!』
~執筆者:治武 隆~
アプローチや傾斜地からのショットに欠かせない実践技術がコントロールショットです。飛ばせるだけ飛ばすドライバーショットの醍醐味も魅力的ですが、狙ったところに飛距離がコントロールできるアプローチは、それ以上に魅力的です。
飛距離をコントロールするには、先ず、ヘッド速度をコントロールする必要があります。合わせて、クラブフェースの芯でボールをとらえ(打点位置)、適正な角度(打撃角度)でショットできなければ、飛距離は安定しません。
計測機器の進歩に伴って、インパクトの瞬間に起こっている物理現象(飛球法則)を、事細かく分析することができるようになりましたが、それらの細かな情報は、上達に必要な必須情報とは限りません。大事なことは、ショットの良し悪しの因果関係を、系統的に把握することです。解り難いところですので、よく解っているコーチに相談できると良いですね。
実践のコントロール”ショット”を安定させるためには、コントロール”スイング”を安定させることが先決です。尚且つ、コントロールスイングが、無理なく大きくなれば合理的なフルスイングになるのですから、ふり幅の大きさを組み合わせるコンビネーション練習とその理論の理解が上達のカギを握ります。とりわけ、小さいふり幅と大きいふり幅を組み合わせるコンビネーションドリルが効果的です。フルスイングまでのつながりが明瞭になり、クラブヘッドの軌道が物理原理のスイングアークに近づきます。
コントロールスイングのふり幅の大きさを安定させるには、クラブヘッドの移動範囲よりも、両手(グリップの位置)の移動範囲を手掛かりにすることがポイントです。切り返しの手首の角度変化が安定し、クラブヘッドのスムースな加速性(スイングリズム)が得やすくなるからです。
両手の移動範囲の手掛かりは、時計の文字盤をイメージする方法(イメージクロック)が解りやすいですね。もちろん力んではいけません。力めば筋肉が硬直して適正な手首の角度変化が損なわれます。
コントロールスイングの練習が不十分で、実践場面で場当たり的なアプローチショットを繰り返していては、前途危うしですね。
先日、Club Pure&Sureの交流会場を下見に行きましたが、そのお店のオーナーが『ゴルフにはまってる』とおっしゃっていました。夢中になっておられるご様子で、とても嬉しくなりました。老婆心ながら申し上げました。『否定用語を上達の手掛かりにせず、肯定用語に置き換えて練習しましょう。』頭を動かさ「ない」ボールから目を離さ「ない」がその典型で、優秀なゴルフコーチは否定用語を使いません。なぜならば、エラーの原因が見抜けて技能運動の自動化に欠かせないポイントが熟知できているからです。
~執筆者:治武 隆~
インターネットの普及でトッププロの映像を真似て練習する初心者が増えましたね。もちろん、おかしな動画も氾濫しているので要注意ですが、練習の初期の段階では、「模倣」も一つの方法です。その後は、真似ようとしてもかえって難しくなるのが常ですが、何故でしょうか。
真似るだけで技能運動になる稀な方のケースもありますが、たいていは、どこをどの様に修正すれば良いのかが解らず、手っ取り早く、クラブフェースをボールに、上手く当てようとする感覚に依存した器用な打ち方(当て上手)をしてしまいがちです。
映像を自分なりのイメージに置き換えることはできたとしても、そのイメージを手掛かりにして、身体運動を技能運動のレベルにまで、神経ネットワーク化(身体運動の自動化)するには、やはり科学的で効果的な練習が必要です。
そもそも、感覚は、疲労の具合や成長・老化によっても変化します。また、感覚は他人とは共有できませんね。『この感覚か、わかったぞ!』、これも危うしです。一時の気休めでしょう。あの中部銀次郎さんも『わかったと思うな』という言葉を残しています。要するに感覚的にはいつもと違っても、ショットが安定してくれればよいのです。
筋電図をご存知でしょうか? 技能運動中の筋肉の収縮具合を、波形グラフに現した心電図のようなものと言えばお解りいただけますか。その波形グラフは、トッププロのような上級者には上級者特有の波形傾向が確認できます。スイング中のどの段階で、どこの筋肉が、どのように収縮しているかがほぼ解る訳ですから、この筋肉の収縮に沿った身体運動を、当て上手に陥る前に繰り返せば、スイングづくりの無理と無駄が減らせます。まさにドリルは科学であり、効果的なスイングづくりの必須トレーニングなのです。但し、根気が要りますね!(笑)
「ドリル」という言葉で思い出すのは、算数の計算問題でしょうか。私は電気ドリルです。繰り返すことによって計算が速くできたり、鋭利な棒状の刃先が高速回転して穴をあける。いずれも繰り返すという意味合いがあります。スイング形成ドリルも、繰り返せば繰り返すほど、スイングが良くなるように研究開発されています。
私の学生時代の専攻は「スポーツ科学」でしたから、スイング形成ドリルを考案する上で当時の解剖学や生理学などの基礎学問が役立ちました。実にまじめで優秀な学生でしたから尚更です。(笑)
種目研究は陸上競技の「やり投げ」(最近は投げやり?)で、パワーと瞬発力が必要でしたから、ウェートトレーニングは100キロも挙げていました。当時はまだゴルフには関心ありませんでしたが、その後、種目研究をゴルフに変更してからは、根っからのスポーツ探求心に火がついて、あっという間の『あれから40年』でした。今もゴルフにどっぷりです!。
~執筆者:治武 隆~
「プリ」に対して「イン」と表現したのは、対比して関連付けて理解するためです。ショットは良いのにターゲットを外れてしまう場合は、プリスイング(打つ前の準備内容)が正確でないからでしたね。このプリスイングに対してインスイングは、実際にボールを打つ時の全てです。大別すると、以下の3つの領域に集約されます。
(1)インパクトの瞬間の物理現象
①ヘッド速度 ②打点位置 ③打撃角度 ④ヘッド軌道 ⑤フェース角度
(2)スイングの物理原理
①スイングセンター ②スイングプレーン ③スイングアーク
(3)スイングの生体原理
①ショルダーターン ②ウェートシフト ③アームローテーション ④ヒンジング
また治武の理論好きが始まったかと思われるかもしれませんが、ご安心ください。ここではエッセンシャルなところだけを解説しますので・・・。
スイングの象徴的なところをしっかりトレーニングすることによって、癖のないスイングが仕上がりますが、逆に、抹消のところにこだわり過ぎると、スイングは、かえっておかしくなります。その象徴的なところこそがスイングの生体原理です。とりわけ、その中のウェートシフトが誤認識されやすいので、要注意です。
ゴルフスイングは、「軸足」をどのように安定させるかがとても重要になりますが、その際の身体運動の要素の一つがウェートシフト(体重移動)です。ウェートシフトは、体重の右から左への単純な移動ではなく、軸足を安定させるための、”最短時間”で行うべき大切な下半身の技能運動です。
そのためには、膝の角度が深すぎてはいけません。膝の構造上、ヒップターン(腰の回転)が損なわれて、軸足が安定する時期が遅れてしまいます。もちろん、前傾の角度も適正でなければなりません。
ウェートシフトが最短時間でできるようになると、ダウンスイングへの切り返しが良くなり、バックスイングの下半身の右側へのスライド(いわゆるスエー)もなくせて、クラブヘッドとの時間差が大きく(レイトヒット)なり、最終的にはクラブヘッドの加速性が格段に向上します。
逆に、ウェートシフトシフトを誤認識したままだと下半身の動きに無駄が多く、上半身が乱れて、筋紡錘の反射機能(筋紡錘)が過度に作用しますから、ダイナミックバランス(技能運動の動的安定)は成立しません。
一流選手のフィニッシュは実に安定しています。300ヤードのショットのフィニッシュを見れば解りますよね。テキストにある私のフィニッシュの写真もそこそこいけまっせ!(笑)
~執筆者:治武 隆~
ゴルフでは、どのようなセットアップ(準備姿勢)からスイングするかがとても重要になります。その基本が解ってこそ、エラー相殺の少ないスイングでショットできるようになり、ゴルフコースの様々な状況に適応できるようになるのです。そうです、「プリスイング」と「インスイング」が調和するのです。エッセンスを確認しましょう。
①前傾角度
前傾角度と前傾姿勢は違います。股関節付近を頂点とする骨盤の傾きが前傾角度で、スイング中のエイミングライン側(正面側)に傾いた姿勢が前傾姿勢です。前傾姿勢は、前傾角度の適正な変化によって安定します。したがって、前傾角度を変えないようにスイングすることはできません。『担当コーチに解説とデモンストレーションしてもらってください』
②体重配分
ヒトは直立2足歩行の動物ですから、身体が運動すれば体重の配分は必ず変化します。だからこそ、姿勢を保持する反射機能(筋紡錘)の発達が著しいのです。ダイナミックにバランスよくスイングするには、セットアップの段階で、この反射機能の影響が少ない正しい体重配分にしておく必要があります。
平坦な場合は前後左右に偏らない体重配分ですが、傾斜地からのショットは、傾斜の程度に応じて、セットアップの体重配分を適正に変更(応用)する必要があります。
また、セットアップの段階でスタンスの幅を広くして安定感を感じたとしても、スイング中の安定(ダイナミックバランス)を欠くようでは意味ありません。体重配分とともに重要なポイントです。
③両手の位置
①も②も良いのに、ショットが乱れるとすれば、両手の位置が良くないことが考えられます。?と②が正しければ、両手の位置を修正すると、クラブヘッドの通過軌道とボールの位置が一致するようになり、ショットが安定するはずです。セットアップドリルを深く理解すると迷わなくて済みますから、試してみてください。仲間から『素振りはいいのにね・・・』から、『ショットもいいね・・・』と言われるようになりますよ。(笑)
このように、ゴルフは準備段階が正しくなければ、良いショットは打てません。但し、打つ前にミスをしない実力は、簡単に身につくものではありません。じっくり取り組むようにしましょう。
実践に際しては、グリップ・エイミング・セットアップを、自分なりの準備手順として習慣化(プリショットルーティーン)できていることが重要です。上級者ほど、実に一定の手順を踏んでいるのがわかりますから、テレビ中継で確認してみてください。
~執筆者:治武 隆~
チッピングでアプローチできるターゲットエリアまでの距離は、5~6番アイアンを使用したとしても、せいぜい25ヤード前後です。パーオンできる確率は上級者でも50パーセント程度ですから、この距離を2打でホールアウトできるかが、スコアをまとめる上でとても重要になります。それ故に、ピンに近づけたいと過剰に意識し、ミスになりやすいのです。
スコアを求めるあまり、ボールを極端に右寄りにして、グリップの位置をターゲット側にする、いわゆるハンドファーストのセットアップを選択していませんか。ボールを通常よりも右寄りにしてセットアップするのは応用技術です。基本技術ではありません。
ボールが中央でも、スタンス幅を狭くし、基本通りのグリップの位置で体重配分を左側に多くすれば、結果的にハンドファーストになります。単純にグリップの位置だけでハンドファーストにするのは、軸足(左)の安定が曖昧になり、スイングづくりの系統性を損ないます。チッピングの基本スイングは、コントロールスイングの7時-5時です。この小さなふり幅にこそ、インパクトでターフが見事に削れる基本技術が凝縮されています。正確なチッピングはスイングづくりの原点なのですが、意外と軽視されがちで残念です。
また、チッピングの理想的なフィニッシュの位置は、クラブヘッドが芝生から離れた直後の位置です。そう考えると、その重要性が更に理解できますよね。全アイアンで同じようにショットできるまで、しっかり反復練習しましょう。
但し、セットアップの前傾角度が、ややもすると浅く(広く)なりがちです。プリスイングのポイントを確認しつつ、前傾角度に注意して練習しましょう。その前傾角度がスイング中に適正に変化してこそ、インパクトが正確になるのです。
インスイングのポイントは、軸足の安定と切り返しからの微妙な手首の角度変化です。ふり幅は小さくても、ウェートシフト(体重移動)とヒップターン(腰の回転)による軸足の安定と、手首の角度変化には密接な関係があるからです。だからこそ、チッピングはスイングづくりの原点なのです。尚且つ、力みは禁物です。前腕の筋肉が緊張し、手首の角度変化が硬直します。
そもそも、ゴルフショットは、インパクトを意識せず、その前後を速やかに振り抜くことですから、7時-5時が無理なく正確であれば、インパクトは安定するはずです。チッピングは、決してスコア優先のアプローチ技術ではありません。チッピングはゴルフの基本中の基本です。たかがチッピング、されど!チッピングなのです。
2019年秋、千葉県で開催された日本初の米ツアーの練習場に、雨の中ひたすら7時-5時のスイング&ショットの練習に取り組む復調途中のジョーダンスピースがいました。基本を疎かにしない一流選手の印象的な姿がそこにありました。
~執筆者:治武 隆~
テキスト羅針盤シリーズ【practice Instructor】の57ページに「クラスターパッティング」が紹介されています。実はこの写真、ボールが2個映っていないとおかしいのですが、ボールが一個しか映っていません。元の写真にはもう1個映っていたのですが、トリミングの段階でカットしてしまいました。申し訳ありません。
クラスター【cluster】とは、[固まり・群れ・房などの意]①数えられる程度の複数の原子・分子が集まってできる集合体。(大辞林第三版の解説)②・・・とあります。
米国セミナーで、コーチがグリーン上に複数のボールを無造作に放り投げて、「ボールとボールを当ててみなさい」と指示しました。これがクラスターパッティングでした。この場合は真っすぐのラインではないラインも当然含まれますが、私たちはボールが2個とも視野に入る真っすぐのラインで行うドリルを、クラスターパッティングとしています。
このドリルの目的は、打ち出されたボールがもう1個のボールに当たる結果よりも、狙った方向とスタンスの方向が、平行になることを優先します。そもそも、スタンスの方向と平行に、ボールを打ち出しやすいセットアップ(ボールの真上に左目)ですから、スタンスの向きが極めて重要になります。
テレビ中継のトッププロのショートパットに、スタンスの向きの正確さを見ることができます。画面にはプレーヤーの姿勢とともにカップが映りますが、カップに対してやや左を向いて立っている時はやや右に曲がるラインで、やや右を向いて立っている時はやや左に曲がるラインです。テレビ画面からは傾斜の程度はよくわかりませんが、立ち方の微妙な違いが映し出されているので、プレーヤーのスタンスの向きを見れば、傾斜の状況がわかるのです。言い換えれば、トッププロはそれだけ基本に忠実だということです。
真っすぐのショートパットは、カップとボールを結ぶ方向に真っすぐボールを打ち出せばカップインできます。しかし、ほとんど真っすぐのショートパットと言えども、例えば微妙にやや左に曲がるラインは、スタンスの向きをやや右に向けないことには、カップインできません。
したがって、このような微妙なショートパットは、曲がり始め(直線の終点)の地点に打ち出すよりも、真っすぐのラインを基準に打ち出す方向を割り出した方が無難ですね。あくまでも真っすぐのラインにこだわり、しっかり直線をイメージしてから、微妙な曲がりの分だけ左右に「やや」微調整する方法です。右を向き過ぎたり左を向き過ぎたりするミスが減らせて、打ち方の乱れをも少なくできるはずです。この「やや」が微妙なのです。
皆さんは、ショートパッティングに自信がありますか。この方法でショートパットにトライしてみてください。きっとパッティング楽しくなりますよ。
~執筆者:治武 隆~
皆さんは、『嗜む』と聞いて何を連想されますか?
社会人の方は、『大人の嗜み』に関心がありそうですね。例えば、合うチーズや料理を知って嗜むワインとか、レトロ感の漂うコーヒーショップでマスターの話に聞き入りながら嗜むコーヒーとか、お酒は嗜む程度、とかです。
『嗜む』の意味は、①好み。趣味。「上品な-」②平常の心がけ。用意。「女の-」③つつしみ。節度。「-がない」④物事に対する心得。特に芸事・武芸などの心得。「茶道の-がある」です。(三省堂大辞林)
思えば、1991年に米国セミナーに参加し、パインハーストやゴルフ殿堂を訪れました。そこでの感動を境に、ややもするとスコア追求型だった私のゴルフに対する考え方が、一変しました。私の『ゴルフを嗜む』という志向もそこから芽生えたようです。
昨今は、ゴルフ雑誌やインターネットに様々な情報が氾濫していますが、広告を除けば、プロゴルファーのショットの紹介や、スポーツ科学を踏まえない手っ取り早く上手くなりそうな、セールストーク調の情報が数多く見られます。
うっかり『ゴルフを嗜む』なんて言ったら、何それ!と言われそうな現状ですが、それでも、私は『ゴルフを嗜む』その志向が好きです。この先、どんなにゴルフがカジュアル化したとしてもです。
とは言っても、ゴルフを嗜むためにはボールが打てないことには始まりません。Pure&Sure Golf Academyのゴルフ講座でも、ボールの打ち方に関わる内容が先行しますが、マインドは、今もこの先も『ゴルフを嗜む』です。
~執筆者:治武 隆~
皆さんは、『嗜む』と聞いて何を連想されますか?
社会人の方は、『大人の嗜み』に関心がありそうですね。例えば、合うチーズや料理を知って嗜むワインとか、レトロ感の漂うコーヒーショップでマスターの話に聞き入りながら嗜むコーヒとか、お酒は嗜む程度、とかです。
『嗜む』の意味は(三省堂大辞林)①好み。趣味。「上品な-」②平常の心がけ。用意。「女の-」③つつしみ。節度。「-がない」④物事に対する心得。特に芸事・武芸などの心得。「茶道の-がある」です。
思えば、1991年にゴルフの研修視察で米国パインハーストやゴルフ殿堂に行きましたが、そこでの感動を境に、私のゴルフに対する考え方が大きく変わりました。私の『ゴルフを嗜む』という志向もそこから芽生えたようです。
昨今は、ネットやゴルフ雑誌で様々な情報が氾濫していますが、広告を除けば、プロゴルファーのショットの紹介や、手っ取り早く上手くなりそうな、ライターさんのセールストークを含んだ、スポーツ理論を踏まえないおかしな情報が数多く見られます。
うっかり『ゴルフを嗜む』なんて言ったら、何それ!と言われそうですが、それでも、私は『ゴルフを嗜む』その気持ちが好きです。この先、どんなにゴルフがカジュアル化したとしてもです。
とは言っても、ゴルフを嗜むためにはボールが打てないことには始まりません。Pure&Sure Golf Academyのゴルフ講座でも、ボールの打ち方に関する内容が先行しますが、マインドは『ゴルフを嗜む』です。
スキルアップためのエッセンスやゴルフを通して得られた皆さんとのエピソードを中心に連載をスタートさせようと思いますが、私のことですから途中で息切れするかもしれませんね。受講生から『窘め』られそうですが、ありのままの治武流で行きます。
~執筆者:治武 隆~
インパクトの瞬間の「物理現象」というと、すごく難しく聞こえますよね。でも、クラブフェースがボールをとらえた瞬間の、「何によって」ボールの弾道が決まるのかを、知っておく必要はありませんか。解りやすく解説しましょう。
インパクトの瞬間の、①ヘッド速度(クラブヘッドのスピード)②打点位置(芯でとらえたかどうか)③打撃角度(どのような角度でヒットしたか)④ヘッド軌道(ヘッドの通過の仕方)⑤フェース角度(どのようなフェースの向きで)の、差し当たり5つです。これらを知ることは、自分が打ったボールの見極めに必要なのです。自己評価と修正はここから始まります。
目標方向に向かって左足上がりの傾斜をアップヒル、下がりの傾斜をダウンヒルと呼びます。アップダウンヒルの程度にもよりますが、④の打撃角度が、平坦なところとは違ってきます。尚且つ、タイミング(身体各部の動きの時間差調整)も、微妙に傾斜の影響を受けます。その結果として、弾道特性はアップヒルでは高弾道のドロー傾向、ダウンヒルでは低弾道のフェード傾向になります。(詳しくは羅針盤シリーズpsga72.jpをご覧ください)
何故そうなるのかですが、打ち損じを減らすための体重配分の変更などのプリスイングの調整(基本を応用)をすると、アップヒルではクラブフェースは通常よりも上方を向き、ダウンヒルではその逆になります。スイングをことさら変えずにショットすれば弾道の高さに違いが生じます。状況が難しいので、多少のミスショットは致し方ないところですが、因果関係が解ってのミスは、上達に向かうミスです。同じミスでも質が違います。この状況からのショットが無難に打てるようになると楽しいですね。
弾道特性に高低差があるということは、キャリーとランが通常とは違う訳で、クラブ選択がとても重要になります。皆さんどのようになさってますか。安易にクラブ選択してませんか。もちろんエイミング(狙いの方向)の調整は必須です。
ダウンヒルとつま先下がりの傾斜が複合になったところからのショットが、私はけっこう好きです。状況を総合的に判断して、冷静に智恵を絞り出して集中すれば、大概、想定イメージに近い結果になります。そうです、理想と現実の一致が楽しめるのです。
また、アプローチは平坦なところからのショットはほとんどありません。練習場の真っ平らな人工マットの上から上手く打てた時のショットを、コースに持ち込もうとしていませんよね。逆ですね。練習場はあくまでもスイングづくりやプリスイングの基本を習慣化する場所です。
受講生の皆さん、10週間にわたりお読みいただきありがとうございました。今回で一旦、終了です。今後の皆さんのゴルフライフが、より楽しくより深まりますように!・・・・
~執筆者:治武 隆~
傾斜地から狙った方向に打ち出したボールが、弾道特性通りにカーブを描いてグリーンをとらえたときの達成感が私は大好きです。微風でピンまで155ヤードのフェアウエーからベタピンに寄るよりもです。ちょっと天邪鬼?
目標方向に対して、つま先側が上がっている場合がつま先上がりのサイドヒル、つま先側が下がっている場合がつま先下がりのサイドヒルです。
この場合、目標方向に正しく向けているつもりでも、クラブフェースはつま先上がりは目標方向よりも左を向き、つま先下がりは目標方向よりも右を向いています。案外このことを知らないまま、ターゲットに真っすぐ打とうとしている方やなんとなく曲がるらしいと思っている方が多いようです。
理由はいたって簡単です。ボールが足場よりも高いところにあればクラブはロフト角度があるのでトウ側が高くなればフェースは左に、低くなれば右に向いているため、上手く打てたとしてもサイドスピンが混ざるので、ボールは真っすぐには飛んでくれないのです。米国では「Above&Below」と言って斜面とは言いませんでした。バンカーの内と外の段差の場合も説明できます。なるほどです。とは言え、ラフからでは曲がることを想定したら曲がらなかったなんてこともありますから、転ばぬ先の知恵が要りますね。
かつて、『つま先上がりではボールを払うように打て、つま先下がりでは椅子に腰かけるようにして下半身を動かさないように打つとよい』と教えるレッスンプロもいましたが、そのような経験と勘によるレッスンは、今ではほとんどなくなりました。いずれもスイングを変えて上手くショットしようとするアドバイスです。
私たちは反復練習によって自動化してきたスイングを、極力損なわないでショットするための、科学的根拠に基づく準備(プリスイングの調整)を大切にします。通常のスイングを、ことさら変えるのではなく、スイングプレーンなどの結果的な変化は多少あるものの、その場面から打ち出されたボールの曲がりも受け入れるのです。そう、「曲がりなり」にもなんです。(詳しくは羅針盤シリーズpsga72.jpをご覧ください)
傾斜地はそもそも重力の影響を多かれ少なかれ受けてバランスを崩しやすい場面です。ターゲットエリアを広く設定して、最悪の結果の回避も視野に入れて、打数を設定してショットした方が、結果的に打数は少なくて済みますよ。そうです、ローリスクハイリターンの考え方です。その上で、状況に応じて、できればパーを、悪くてもボギーで、ダボだけは避けるようにするにはとか、あれこれ想定をイメージすることが、ゴルフを楽しくする秘訣でしょうね。
~執筆者:治武 隆~
バンカーショットの基本と言えば、「オープン」と考えがちですが、基本は「スクエア」です。『えッ?ウソ!』、ゴルフ雑誌には、トッププロがフェースの面を空を向くほどオープンにして構えてる写真が紹介されているので、そのように思うのも致し方ありません。「基本とは戻れるところ」と私たちは位置付けています。
オープンフェースの方がソール部分の出っ張り形状(バンス)がより活かされ、スムースな振り抜きを可能にしてくれますが、打撃角度が一定しない段階では、むしろミスショットが多くなり、ショットの前に失敗体験がイメージされかねません。ましてや、フェースとスタンスをともにオープンにすれば、正しいボールの位置が解り難くなり、ややもすると、エクスプロージョンしたくても「当て上手打ち」が邪魔をします。尚且つ、フェースの向きとは違う方向にヘッドを振り抜くのですから、私には究極の応用としか思えません。
私たちのコース実習では、アプローチ実習の一環としてバンカーショットを練習します。参加者の多くはバンカーショットを、何故か?特殊なショットだと思い込んでいます。通常のインサイドインのスイングで、スクエアシステムのボールの位置だけを、通常よりも少し左寄りにして打ってみましょう!から始めます。技術の確かな方にはオープンフェースのエイミングを紹介します。(詳しくは羅針盤シリーズpsga72.jpをご覧ください)
今から30年近く前、私は世田谷区内の練習場の支配人をしていました。今では当たり前のジュニアゴルフですが、当時は画期的でした。難しいレッスン用語は使わずに、「どうしたら自ら考えて上手くなるのか」、それを「どうしたら易しく伝えられるのか」を練りました。一方で、挨拶や安全意識、仲間への思いやりや諦めない気持ちの大切さを伝える「お話」も交えましたが、若かった私は多分にお母さんたちの視線を意識していた節もありますね(笑い)。
驚いたのはバンカーショットの場面です。私もなんですが、お母さんたちはめちゃくちゃ驚いていました。なんと子供たちは実に楽しそうに、いとも簡単に打ち出すのです。バンカーショットが苦手なお母さん達からすれば「アンビバボー」です。「砂場での楽しいショットだよ、ボールの位置の変更だけでいつものショットで打ってごらん、砂も一緒にボールが飛び出していくよ」、私が見せて、あとは子供たちの潜在能力の発現を誉めながら見守りました。私のコーチング経験の節目の体験になった瞬間です。
あれから30年!、街で出会っても子供たちは立派な大人になっていて気付けないでしょうね!お母さんたちは今でも親交があってゴルフもご一緒させていただいています。あれから30年!を感じさせないプレーぶり!です。
~執筆者:治武 隆~
ピッチングはゴルフを象徴する瞬間だと私は思っています。インパクトが正確なだけでは想定イメージのキャリーとランは得られず、打数は少なくなりません。
ピッチングの成否は、その直面している状況を判断する知恵と、その状況から起こりうる展開をイメージする想像力と、勇気と決断の結果です。時には予期せぬ快挙もありますが、それはゴルフの神様のご褒美、逆にいたずらもありますよ。
ピッチングの上達にはコントロール”ショット”よりもコントロール”スイング”を正しく理解して反復練習する必要があります。そうすればスイングの大きさと弾道イメージが徐々に合い始めて、直面する状況に応じたショットが打てるようになります。面白くなるには急がば回れですね。(詳しくは羅針盤シリーズpsga72.jpをご覧ください)
そもそも、思うようにボールをコントロールしたかったらクラブをコントロールする。クラブをコントロールしたかったら身体の動きをコントロールする。身体の動きをコントロールしたかったら心をコントロールする。ですよね。
台風15号による停電が、館山市全域ではありませんがようやく復旧しました。ふだんはゆっくり読書をする習慣が無い私ですが、停電による早寝早起きで学生時代に読み切れなかったノーベル生理医学賞受賞のアレクシスカレル博士が投じた世界的名著「人間この未知なるもの」(桜沢如一訳 日本CI協会編)を読み直してみました。ゴルフの本質的意味合いをフィルターにしながら読んだので、学生時代とは違った視点がもてて面白く読めました。好きな下りを引用します。「人間」を「ゴルフ」に置き換えてみてください。
人間に関して今日われわれが知り得た事柄は、あまりたくさんあり過ぎて、かえってこれを用いるさまたげとなっているのである。これらの知識を有用にするためには、先ず総合して、もっと簡潔なものにしなくてはならない。私は人間に関する”概論”を書こうとしたのではない。そんな概論なら、もっとも簡潔なものでも数十冊の大物になってしまう。だから私はただ、万人向きに、誰にでも分かるようにこれらの知識を一まとめにしようとしたのである。
それだからできるだけ短く、簡単に、たくさんの根本的な、重要な知識を縮めることに一生懸命努力した。が、それかといって、あまり初歩的にならないように、一般の人々に、実際のところをあまりに簡潔に骨抜きにして、幼稚にならないように努めた。私は科学の通俗書は書きたくなかったのである。私は、教養ある人にも、大衆にもあてて書いたつもりである。
私はこの試みが恐ろしく大胆で、非常に困難なものであることを十分知っている。・・・・
~執筆者:治武 隆~
今から30年近く前の体験です。地中海クラブのリゾートは世界各地にありますが、日本には北海道の新得町にあり、ゴルフコースはサホロカントリークラブを使用していました。私はゴルフのスタッフ(GO:ジェントルオーガナイザー)として参加しました。ラウンドやワークショップのコーチングの実力だけではなく、夕食も共にながら楽しんでいただけるような、会話などのコミュニケーション力が求められます。そしてゴルフの実力が高まるようにさりげなくポイントアドバイスして差し上げるのです。
一緒にチームを組んだのが、ソフィーという名のフランス人の女性ゴルフコーチでした。英語が共用語なのですが、私の英会話はお話にならないレベルでしたが、なんとか意思の疎通を図って、彼女の実力を吸収したいと思っていました。彼女が頻繁に使うコーチング用語は、『イップターン!ハーフスイング!』でした。ハーフスイングはわかります。私たちの言うところの8時-4時のコントロールスイングですが、イップターンがわからない。何なんだイップとは、イップスではないような?
皆さんはもうおわかりでしょうが、フランス人はHを発音しないので、私の耳には『ヒップ』が『イップ』に聞こえたのです。そうか、『ヒップターン!ハーフスイング!』ということか?ならばわかりまっせ!そうなんです。私たちが重要なふり幅としている8時-4時のコントロールスイングがハーフスイングで、腕の使い方の良し悪しの鍵を握る下半身の動きがウエートシフトとヒップターンです。彼女はそれを『イップターン!ハーフスイング!』と言ってコーチングしていたのです。
アームローテーションは8時-4時以下で練習しないとクラブヘッドの重さを活かせず、ヘッド軌道を安定させることができないため、私たちもふり幅を8時-4時以下に限定しています。言い換えれば、重力に委ねるようにしながら最適なハーフスイングづくりをしているのです。
それよりも小さい7時-5時と8時-4時のコンビネーション練習を繰り返して、ヘッド軌道が物理原理のスイングアークに沿ってくるようにします。そうなれば50ヤード以内のアプローチが格段にレベルアップします。ちょっと話が難しいですね。ここから先は担当コーチに喰らいついてください。コーチは親身なって一緒に考えてくれますよ。
クラブメッドのスタッフは、ステージでなにがしかのパフォーマンスを披露しなければなりません。ソフィーさんはプロゴルファーですがダンスの実力も抜群でした。私が何を披露したか?それは言えませんね。ご想像にお任せします。
~執筆者:治武 隆~
講習テーマ:「アプローチの実力アップ!」
グリーン周囲のアプローチは、振り幅を小さく一定にして距離の調節はクラブ選択で行うチッピングが、易しくてお薦めです。コントロールスイングの7時-5時近辺でショットしますから、6番アイアン~PWならキャリー(空中の距離)は、およそ4~5メートルになります。ラン(ボールの転がり)は、ロフト角度の違いによって異なります。その違いをもとにクラブ選択すれば距離の調節が可能です。
とは言え、キャリーが4~5メートルですから、この技術でアプローチできる状況には限りがあり、特殊な状況を除きグリーン周囲からになります。キャリーの距離をもう少し長くしたい場合は、ピッチ&ランが有効です。
ピッチ&ランのセットアップは、傾斜地はともかく、チッピングのセットアップと大差ないようにすると良いでしょう。その方がタイミングが良くなり打撃角度(ボールをヒットする時の角度)が安定しやすいからです。個人差はあるものの、ターゲットまでの距離が50ヤード以内ならピッチ&ランが無難ですね。(詳しくはテキスト羅針盤シリーズ【practice Instructor】をご覧ください)
そもそも、ピッチ&ランは、キャリーと”ラン”のコントロールです。キャリーを長く想定する状況でも、ボールは落下してからその先もまだ転がりますから、グリーン面の起伏を常に判断した上でランを想定するようにします。繰り返すうちに想定イメージと結果が合い始めます。
ウェッジでボールを高く上げてランを極端に少なくする打ち方も魅力的でしょうが、ショットが未熟では・・・ですね。お解りですね、アプローチは可能な限り転がして寄せる方が易しいのです。もちろん、コントロールスイングの基本の理解と反復練習は必要ですよ。
実践に際しては、状況に合わせて自分なりのホールアウトまでの「打数を設定」します。どこからでも2打でホールアウトするのが理想でしょうが、状況が難しければ、2打でホールアウトできる可能性を残しつつ、3打でホールアウトできれば良しです。
アプローチは、「ローリスク&ハイリターン」になることがありますから面白いのですね。トッププロは、「ハイリスク&ハイリターン」の優れたショットが打てますから、そりゃあ憧れますよね。
私の故郷は滋賀の甲賀市。生家は参勤交代も通った東海道五十三次の宿場町水口にあり、以前、東海道を歩いて楽しむ旅人と話したこともありました。今では千葉の館山市が第2の故郷ですが、山間の景色と田園風景が実によく似ています。
甲賀市の研究熱心な皆さんのゴルフが更に楽しく深まりますように願っています。
~執筆者:治武 隆~
本人曰く、『笑顔は世界共通!』全英女子オープンに渋野選手が優勝しました。日本人のメジャー制覇は42年ぶりの歴史的快挙です。
彼女のスイングは、アスリートとしての基礎が土台になっているように、私の眼には映りましたが、やはり、ソフトボールが大好きで本格的。持ち味はその足腰の柔軟性と強さがあってこそ可能な、スタンス幅の広いダイナミックなスイングです。恐らくゴルフ以外のスポーツに取り組んでも大成するような気がしますね。この先も、まっすぐ伸びていって欲しいと思います。
さて、料理には”下ごしらえ”が必要ですが、スイングづくりにも”下ごしらえ”があります。それは「スイング形成ドリル」です。ひと手間ふた手間かけることが料理をおいしくする秘訣でしょうが、ゴルフでは手間をかけずに手っ取り早く楽しもうとしがちです。
皆さんは筋電図をご存知ですか。スイングを安定させるには、関わる筋肉群の理想的な収縮が必要です。その筋肉の収縮の現状を、心電図のような波形グラフにしたもの、と言えばイメージしていただけますか。
理想的なスイングの筋肉の収縮波形には、特有の傾向が見られます。この波形傾向に近づくように考案されたトレーニング処方がドリルです。したがって、繰り返せば繰り返すほど、理想的なスイングに近づきます。断片的なアドバイスや一流選手の連続写真をイメージしながら、ひたすら数多くボールを打つ練習よりも、先に行うべき必須的な練習が「スイング形成ドリル」です。(詳しくはテキスト羅針盤シリーズ【practice Instructor】をご覧ください)
このドリルという科学、深く知れば奥が深くて面白いのですが、ボールを打たないため一般化していません。また、誤認識したまま身体に無理なスイングで打ち続けると、当然、身体にストレスがかかります。その当て上手打ちの歪を取り除く効果もドリルにはあり、怪我の予防になります。
トーナメントの中継を観ると、選手たちは、ショットの前に単なる素振りではないスイング動作をしています。実はあれも一種のドリルです。ショットの前に自分なりの直前ドリルを行うことによって、最高のパフォーマンスを引き出そうとしているのです。選手によってはルーティーン化しています。
深く理解して、単純なことを繰り返す努力が求められるゴルフ。努力が実を結びメジャー制覇という偉大な結果が残せた渋野選手。今後の取り組み方次第では、もっと世界で活躍できる選手になれると期待してしまいます。男子選手も続いて欲しいものです。
~執筆者:治武 隆~
ゴルフとは?と聞かれたら、『理想と現実の一致を楽しむゲーム』と答えます。理想とは想定イメージです。想定したイメージと結果が一致すれば嬉しいですよね。『人生もですね?』
ゴルフの上達の秘訣は?と聞かれたら、『グリップ・スタンス・バランス』と答えます。
最も解り難いのは、『バランス』です。バランスとは、調和・均衡のとれた状態です。一瞬のうちに終わるショットですが、身心のバランスをどのように調和させればよいのか。詳しい話はゴルフ講座でするとして、タイミングについてお話しますね。
タイミングは、身体各部の動きの時間差のこと、最適な時間差はダイナミックにバランスよくスイングするための必須条件です。ポイントは軸足の設定の時期にあります。
軸足の設定の時期が遅い場合は、上半身の動き、特に右肩の動きが早まって、いわゆる突込み打ちになり、ボールをヒットするのがやっとです。しかも、姿勢保持の反射機能(筋紡錘)が働き、スイングよりも姿勢を保持することが優先され、立ってはいられるものの、振り抜きが悪くフィニッシュの安定は得られません。ボールを上手く打とうとするよりも、軸足を設定するタイミングの体得を優先すべきですが、手っ取り早く上手くボールを打ちたくなりますよね。その心理(コレデモカ!症候群)よくわかります。
軸足をはっきり!しっかりさせる!には、軸足となる左足を、ステップの幅に注意し、左にサイドステップさせて素振り(テンポドリル)を”強く”行うと良いでしょう。時間差がないとフィニッシュでぐらつきます。前傾姿勢が保てるまで繰り返します。(詳しくはテキスト羅針盤シリーズでご確認ください)
詳しい技術論は、コーチと交わしてください。相談して納得できる答えが得られなければ、そのコーチは実力不足でしょう。米国のスポーツ心理学者のボブ・ロテラ氏は、『生徒が理解しなければ教えたことにならない』と著書に記していました。もちろん、教材にも工夫を凝らします。
もうずいぶん前になりますが、私の受講生のご主人様が元駐ソ連大使で、ゴルフ先進国スウェーデンの「ジュニア育成プログラム」を手に入れたいのですが、とお願いしたところ、10日ほどで入手していただけました。その教材のタイトルを目にした時に、震えるような感動を覚えました。そこには”バランス”とありました。
状況とターゲットエリアのバランス、弾道イメージとスイングのバランス、プリスイングとインスイングのバランスetc.、そして子供たちの心と体のバランスに至るまで、今でこそ当たり前の、先進の学習プログラムの「粋」がそこにありました。
あれから20年!、○○さんお元気でいらっしゃいますか?、今も、とても感謝しています!
~執筆者:治武 隆~
”スタンス”を辞書で引くと、野球やゴルフなどで打つとき両足の位置(三省堂大辞林)とあります。こちらから入った方が、「エイミングのスクエアシステムを正確に!」よりもイメージしやすいですかね。
野球はさておき、ゴルフは、①スタンスの向きとボールの位置、②スタンスの幅とつま先の向きがポイントです。
先ず、①のスタンスの向きとボールの位置ですが、スタンスがターゲット方向に対して右を向くからボールの位置が右寄りになってしまうのか、ボールの位置が右寄りになってしまうからスタンスがターゲット方向に対して右を向くのか、その答えを見つけるより、スタンスの向きとボールの位置を同時に正しくする効果的な方法(エイミング)があります。
もちろん、クラブごとのボールの位置や傾斜地のその応用も重要です。(詳しくはテキスト羅針盤シリーズ参照)
慣れてくれば、打ち出し方向の目印にクラブフェースを向けつつ、スタンスの向きを平行にできるようになりますが、人間の感覚はズレやすいのでお気を付けください。
次に、②のスタンスの幅とつま先の向きです。素振りは素晴らしいのにショットが乱れる受講生のケースですが、原因は、スタンスの幅が広くて、尚且つ、右つま先の向きが右を向き過ぎていて、切り返しのタイミングが不安定になるところにありました。
本人は、『もう少しバックスイングを・・・、頭を動かさないようにする意識で・・・』など、経験と勘による感覚との葛藤の最中でしたが、『打つ前にミスをするな!』を合言葉に、地道に努力されました。今では、スコア84以下が当たり前の、今後が益々楽しみなゴルファーです。
要するに、素振りは素晴らしいのに、いざショットになると上手くショットできないのは、スタンスの向きが正しくなかったり、素振りよりも広いスタンス幅でショットしているなど、打つ前にミスをしているケースがほとんどです。
人間は直立2足歩行の動物です。運動すれば必ず体重配分は変化し、多かれ少なかれ筋紡錘の反射も影響します。筋紡錘を踏まえないゴルフ理論は思い込みの産物です。
足元から見直してみると、打つ前の段階とスイング中の段階には密接な関係(エラー相殺)があることが深く解り、的確な改善策が見つかるのです。
皆さん、スタンスを最良にすることの大切さがお解りいただけましたか。ちょっと難しかったですか。そう、スタンスには他にも、物事に取り組む姿勢、心構え。態度。立場。という意味がありました。ゴルフを嗜むには、まずスタンスからでしょうかね。
~執筆者:治武 隆~
最高のドライバーショットを放ったとしても、パー・オンの保証はありません。もちろん、パーやバーディーの可能性も残しています。ホールアウトするまでは何が起こるかわからないのがゴルフです。アプローチがゴルフを面白くしてくれます。
第1打が打てないところに行ってしまっては、即ペナルティ―が加算されるので、打てるところにさえあればなんとかなると解りつつも、飛距離がファーストアドバンテージではないと解りつつも、『欲望は時として人を変えます』お気を付けください。
スコア90が切れないゴルファーは、3打目勝負になっているはずですから、その近辺からのショットのレベルアップ、とりわけグリーンの周囲からのアプローチショットの精度を上げればよいのです。
最も多用する技術は、ピッチ&ランのアプローチですが、この技術の基になっているのがチッピングです。(詳しくはテキスト羅針盤シリーズ参照)しかも、ランが長いのですから、グリーン面の起伏などの状況を把握する必要があり、ロングパットの転がりを把握する実力も高められます。
もっと解ってくると、チッピングのふり幅であるコントロールスイングの7時-5時が、フルショットの基本技術としてとても重要なのだと気が付きます。お解りですか?動きとしての理解ですよ。トッププロの連続写真の1カットを、ライターさんの解説を鵜呑みして真似ようとしていませんか。その1カットは、動きの中の1枚ですから、前後の動きを把握して動きの時間差的なタイミングを理解しなければいけませんよね。たかがランニングアプローチ、されどチッピングですよ。お試しあれ!
米国研修の講習テーマに、チッピングがありました。当時、ほとんどの日本のコースは小さめのグリーンが二つあるのに対して、米国は大きなベントグリーン一つです。そのうねったグリーン面を20ヤード以上も転がってピンに近寄っていく講師のデモンストレーションは見事でした。使っているクラブは、ピンまでの距離によって違うものの、打ち方そのものはほとんど一定でした。なるほど!これがチッピングなのか。
クラブごとのロフト角度の違いによって、キャリーの差はほとんどないものの、ランはクラブごとにそれぞれの規則性があって、そのクラブのランの長さを、状況に当てはめるだけで、『距離の調節はクラブ選択の段階で済んでいる』のだと、彼らは説明してくれました。
私が34歳だったあの頃の話!あれから30年!”思えば遠くに来たもんだ”
~執筆者:治武 隆~
上総モナークカントリークラブには、コースメンテナンスが行き届いた横幅40メートル近い練習グリーンがあります。一般のプレーヤーがスタートし終わった後は貸し切り状態です。コース実習の参加者は、思い思いにボールの転がりを味わいながら距離感が養えます。微妙なマウンドがあって初心者は難儀します。
次に、ショートパット講習に移りますが。皆さんショートパットの距離はどれくらいだと考えますか。確たる定義はありませんが、私たちは、ボールとカップがともに視野にハッキリ収まる範囲としています。およそ2メートル前後でしょうか。
ボールとカップが、ともに視野の中に実在しますから、打ち出したい方向のイメージラインが明瞭になり、しかも、ボールが左目の真下にあればボールがイメージライン通りに打ち出されたかどうかも、姿勢を崩さずに確認できます。一流選手もこの方法を採用していますから中継映像で確認してみてください。
さて、真っすぐ打てば入る(カップイン)箇所は、通常、上りと下りの二か所にあります。まずは上りの真っすぐのライン(イメージ)が8~9/10回、下りの真っすぐのラインが7~8/10回は入るようにします。
続いて、その方向の両サイドの、やや右に曲がる(スライス)ラインが6~7/10回、反対側のやや左に曲がる(フック)ラインも6~7/10回を目標に繰り返します。
その後、ここまで練習してきた4箇所の間にも更に4箇所からのショートパットを加えて、合計8か所からの練習を繰り返します。8か所から連続してカップインできたら合格です。
このようにして、実践でのグリーンでショートパットの確立を高めることを優先します。それから、やや長めの真っすぐのラインを正確に打てるようにするのですが、距離感が要求されるので、正しいスタンスの方向の重要性が再認識できるはずです。
そもそも、パッティングは、
①グリーンを「判って」
②正しく「立って」
③正確に「打って」
こそで、判らなくても立てなくても、時には入ってしまうので、おもしろくもあり悩ましいのです。
ショートパットの実力養成を疎かにしていては、ゴルフを嗜むどころか、グリーン上で慌ててしまって余裕を無くします。ゴルフの神様に窘められてしまいますよ。
でも、コース実習の約90分間のパッティング講習はいつもあっという間に過ぎると、参加者は口にします。一見、単純な練習の繰り返しであっても、しっかり深く理解すればモチベーションを保ちながら練習に集中できるのです。但し、コーチの力量が試されます。
つまり、『深く理解して単純な練習を正しく繰り返す』ことが、上達の秘訣なのです。(基本練習は羅針盤シリーズ【Practice Instructor】を参考にしてください)
~執筆者:治武 隆~